ランチタイム

そろそろお昼の時間ですが、おじょ…マイコ先生はお客様への施術中でございます。

私が何をしているか、でございますか?

もちろん。
お昼の支度に、夕食の仕込みをしておりす。
食材を近くに買いに出ている事もございますが、たいていはキッチンで何かを作っていることが多いですね。


”ばたばたばた”

慌ただしく足音が聞こえて参りました。

「菅。お腹ペコペコだけど、時間がないの」

午前中のお客様を終えたおじょ…マイコ先生がダイニングへといらっしゃいました。

「そのようですね。準備は出来てございます」

「さすがね!」

焼きあがっていたものをテーブルに出しますと…。

「ドリアっ☆……好きだけど、あたしはネコ舌なのよっ!!」

猫本マイコ先生。
名前の通りに猫舌なんです。

だからこそのドリア。

「そう言わずに、ひと口召し上がってください」

私を睨みながら、ドリアにスプーンを入れるマイコ先生。
ひと口分をすくったところで、不思議な顔をされました。

そして、それを口に運ばれれば…。

「熱くないっ!どうして?」

「はい。お嬢様」

「マイコ先生!」

「失礼。マイコ先生。ご飯もソースも食べやすい温度に温めたものに、チーズを振りかけまして、それをガスバーナーで焼き目をつけましたのでございます」

「ふーん。パクパク」

聞いてみたものの、余りご興味はなかったようにございます。
私の話しよりも、好物のドリアに集中しておいでですからね。

「ご馳走様。はぁ〜っ。お腹ポンポンだわ。さって、お客様の準備しなくちゃ」

「その前に、歯磨きを忘れずに」

「わかってるわよ。いーっだ」

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