【こだわり】
本来ですと、細かなところを気にして全体が見えていないといった意味でございますが、近頃は良い意味で使われております。
人から見れば『何故そこに?』となることに力を注ぎ、それがあたかもすごい事のように振る舞う。
まぁ、そんな事はどうでもよいのです。
全体が見えていないと言われようとも、私には譲れない事なのですから…。
「たのしかったぁ〜♪」
伊東にある御屋敷の別荘に来ております。
「ほんとにね。釣りがあんなに楽しいものだったなんて…もっと早くからやりたかったわ」
奥様がご一緒される事に、ご機嫌斜めだったマイコ先生もすっかり上機嫌。
「それはようございました。お風呂の準備ができているようでございますから、お食事の前に入ってはいかがです?」
「そうするわ」
「じゃ、マイコ。一緒にはいりましょ」
「やーよ。子供じゃないんだから」
「いいじゃない。ここのは広いんだから」
なんとも仲の良い親子ですな。
そんなやり取りをしながらも、楽しそうな笑い声が聞こえます。
私?
私はもちろん。
お食事の用意ですよ。
## ハンバーグ ソース
牛スネ肉…500g
卵…1個
塩コショウ…適量
バター…30g
【ソース】
ケチャップ…適量
中濃ソース…適量
酒…半カップ
1.スネ肉はスジの部分と肉に切り分け、叩きます
2.程よく叩けたら塩コショウ、卵と一緒にボールでこねます
3.温めたフライパンにバターを溶かし、小判型にした肉をのせます
焼き目が付くまで強火。
付いたら弱火で、アルミホイルやふたをして蒸し焼きにします。
焼きあがりの目安は、ハンバーグから出てくる肉汁が透明になったところです。
4.焼きあがったハンバーグをお皿に取り、フライパンに酒を入れ、ヘラなどで焦げ付きを取るようにいたします
5.ケチャップとソースを混ぜたらソースの出来上がり
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「ほんとにこだわるわよね」
お風呂から上がられたお嬢様。
テーブルにお出ししたハンバーグを見て、そうおっしゃいました。
「菅のハンバーグは固いというよりも、歯応えがしっかりしてるのよね。昔からそうだけど、なんでなの?」
「肉を食べてる実感」
「「はぁ」」
「私にとっての肉は安くてスジばっている印象がございまして、今時の霜降り肉も嫌いではないのですが、どうも食べた時の食感が物足りないのです」
「「なるほど」」