食べたい時が一番美味しい

日に日に寒さも増して参ります。
風邪などひかないように、気をつけたいですな。

朝から雨が降ってはおりますが、それでもお客様にはいらして頂いておりますので、マイコ先生は大張り切りでございます。

「雨の中来てもらったのだから、精魂込めた1筆を心掛けるわ」

なんて言っておられました。

さてさて、私に出来ることと言えば、お茶を出す事と、料理をする事ですが…どうしましょうかね。

「菅。お腹ぺっこぺこよ」

パタパタと足音が近付いてきます。

「わぁ。いい匂いだわ」

「マイコ先生のお好きなものでございますよ」

「何かしら?」

オーブンを開け、それを取り出します。
木皿に移して切り分け、最後の仕上げにハチミツをたっぷり。

「きゃー♡甘いものが欲しかったのよ」

「三種のチーズとハチミツのピザ。どうぞ、お召し上がり下さい」

「ハチミツの甘いのと、チーズの塩っけがたまらないわ」

そう言って頬張るマイコ先生は、とても幸せそうに見え、作る私も嬉しくなります。

「これで、もう1人のお客様も頑張れるわ」

「えぇ。満足して頂けるといいですね」

私に出来ることで、喜んで貰える。
それは、とても嬉しい事でございます。